試験情報
(1)試験日
毎年8月4週目の日曜日(年1回)
(2)合格基準
・択一式(5肢1答) 7科目10点…70点満点 (3時間30分)
・選択式 8科目 5点…40点満点 (1時間30分)
合格基準点は、選択式試験及び択一式試験のそれぞれの総得点と、それぞれの科目ごとに定めます。
各成績のいずれかが合格基準点に達しない場合は不合格となります(全科目に足切り基準があります)。
(3)受験手数料
9,000円
(4)受験申込期間
厚生労働大臣の官報公示(毎年4月中旬)が行われてから5月31日までの間。
(5)受験資格
主に大卒者、短大卒者(行政書士などの合格者、その他の在学中でも
受験資格を有することがありますので、受験要綱をご確認ください)
社労士試験オフィシャルサイトはこちら
●勉強で心がける4点
(1)勉強方法は自分を基準に検討する(2)出題者も血の通った人が試行錯誤して作成している(3)完璧思考が生んでしまう自己満足の罠(4)勉強姿勢は基本の型であり奥伝の型
勉強方法(=特にインプット)はなんでもいいでしょう。予備校に通うもよし。独学もよし。通信教育もよし。そもそも資格試験のアウトプットは基本的に独学になりますので、どの勉強方法をとっても最終的にはほぼ独学になります。すなわち、勉強方法は理解のしやすさ等に重きをおいて判断しましょう。そして「この方法をとれば受かる確率が上がる」という確率上昇ロジックは、合否が個別具体的に分かれる試験の場では意味をなさないと考えたほうがいいでしょう。そのような確率論に委ねるのではなく、「普段自分は、どんな風に教えられると理解するのが速くて正確か」をもとに、しっかり判断しましょう。先輩や先生に口頭で教えてほしい人、文字として読んで繰り返し理解したい人、図を想像して理解する人、とにかく教えられてすぐに書きたい人、人によって理解速度と精度は様々です。自分に合ったもの軸に判断すれば、ほぼ間違いはないでしょう。 もうひとつ大事な判断材料は「勉強ルーチン(インプットアウトプット作業):モチベーション」の割合を「1:1」で保てるバランスの勉強方法であるかどうかです。長期にわたってこの両方を高水準にバランスよく保たなくてはなりませんので、これが乱れない方法を選択しましょう。特に予備校などはモチベーションが下がるタイプと上がるタイプの人がいるので、しっかり判断材料に加えるべきです。
出題者は神さまではありません。社労士業界の上層部から依頼されて、人が手作業で作成するものです。出題者もたくさん悩み、これ以上ない厳格な期限に追われ、試験時には誰よりも緊張していることでしょう。簡単すぎる試験を作っても、難しすぎる試験を作っても出題者の本意ではないからです。 そのため出題者は、過去何年もの問題を解き、一問一問の難易度を評価し、例年の問題や傾向を勉強しているのです。これが非常に大事なポイントです。出題者にとっての教本が過去問であることから、受験者が過去問を繰り返し解く行為は、出題者とほぼ同じ作業をなぞることになります。そのため、過去問を繰り返した人は、初見の試験でも、限りなく出題者に近い感覚を持って臨むことができるのです。 アウトプットでは過去問と模試の反復によって、出題者と呼吸を合わせましょう。
「20人のうち1人が受かり19人が落ちる試験だからこそ、できるだけ完璧に」という思考は実はかなり危険です。出題者は、試験制作中「難易度は例年通りの試験」になるように目指しているはずです。その出題者の心に寄り添って勉強することが肝要です。出題者と同じように期限に沿って、全体のバランスを見ながら勉強を進めつつ「基礎の簡単な問題は絶対に落とさず、法改正をしっかり対策し、高難易度問題は選択肢を2~3択までしぼれれば良い」くらいの感覚を徹底すること求められています。 出題者に沿って勉強するというのは、「相手に合わせる」ということですので、強い自制心が必要になります。しかしながら、試験において圧倒的に多いのは完璧主義者です。完璧を目指した勉強は、出題者の動向や作成工程を無視した自分主体の勉強思想とも考えられます。 人の意思の介在しない方法、つまり「量と力」でねじ伏せる方法や、頭の良さにまかせて暗記する方法もあるかもしれません。もちろん、それで合格する方は一定数いますが、「人」の専門家たる社労士としては、かなり違和感があります。せっかく社労士試験ですから、社労士の感覚をもって受かりましょう。
勉強始める前はまず姿勢を見直してみましょう。悪い姿勢は酸欠を招き、脳に酸素が届きにくくなれば3時間30分と1時間30分もの長い試験で集中力を保ちにくくなります。このハンデを自ら背負うことはありません。 また、体と心は強くリンクしています。バランスの良い食事、ベスト体重に保つ運動などをすることで、脳を冷静でクリアに保ち、集中力も飛躍的に上昇します。勉強は「姿勢」からです。本当に合格するという一心と向き合っていれば、自ずと論理的に正しい習慣や行動を選択します(時に道徳的に正しいことも始める人もいます)。そうなっていない場合は「自分にとってはまだその程度の試験なのかも」と考えるくらいでないと合格に届く「姿勢」になっていません。苦しい時や立ち止まったときは常に姿勢を見直しましょう。
●最後に
試験勉強は、例えればマラソンのようなもので、起伏があり決して平易なものではありません。
時にペースダウンしたり、立ち止まってしまいたくなる時もあります。そんな時は目標をマイルストーンに置き換えて
一つ一つクリアしていくことでモチベーションを維持して行きましょう。
最終的に自分の人生の中で必ず有意義なものになるはずです。「合格」によってきっと世界が変わります。
Never Say “Can‘t”(やればできる!)