CSRを考える難病ALSと共に
●難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)とは
様々な病の中で、長期的な療養を必要とし、発病のメカニズムや治療方法が発見されていない
「難病」といわれる病があります。その数は、世界中で5000~7000もあるとされており、
共通して「症例が大変少なく、思うように研究が進まない」という特徴があります。
その数多の難病の中にALS(筋萎縮性側索硬化症)という非常につらい難病があります。
ALSの症状は、運動ニューロンが機能しなくなることにより、全身の筋肉が動かせなくなり、
食事だけでなく自力呼吸ができなくなります。
正常な知覚、思考を保ったまま、食事、排せつ、コミュニケーションにいたるまで介助を
要するため、患者、家族、介護者には、計り知れない負荷がかかります。
●行政支援の限界
ALSは一時アイスバケツチャレンジで有名になり、難病の知名度は上がりました。
ホーキング博士などの著名人がメディアに出ていたことや、ドラマや漫画などでも取り上げられる
ことがあり、病気そのもののイメージをつかんでいる方は増えてきました。
しかしながら、それでもなお行政の支援を十分に受けることができていない現状があることは、
まだまだ知られていません。最大多数の最大幸福を実現させる社会体制では、症例数が少なく
費用がかかる患者を完全に保護するには非常に高い壁があります。
「ALSだけを特別視することはできない」という一面的な認識は、病気の認知と共に少しずつ改善
されつつありますが、体制改善のスピードに限界があると考えています。個人にできないこと、
行政にできないこと、それを可能にできるものこそ、企業であると考えています。
●ALSがなくなるその日まで
当事務所がALSと向き合うことになったのは2013年、
経理担当者(代表の妻)の発症がきっかけでした。病が少しずつ運動機能奪ってゆく非情さを
目の当たりにし、本人も、介護をする側もつらい時期でした。いっそのこと生きることを放棄
してしまうほうが、社会のためにも、家族にとっても、本人にとってもいい選択(尊厳死)
なのではないかと、共に苦悩しながら歩んできました。しかし闘病と介護を通して、
「生きていたくなる楽しい時間」「生きていて良いのだと感じるたくさんの支援」を感じる
環境を作っていくことが、この病気を真の意味で克服するために大切であると気づき、
いつしか事務所全体の共通意識となりました。難病を持つ患者様にとって、「生きてゆく勇気」
「生きがい」を持つことは非常に大事なことです。
当事務所では、実際に日本ALS協会神奈川支部と情報を共有し、建物内に事務局として拠点を構える
等、活動支援や連携を深めております。ALSの原因究明とその治療が確立され、長く続いた「患者会」
が幕を下ろすその日まで、一緒に歩んでくださる企業様を募集しております。
●CSRとして
「利益とは、社会に貢献し、その報酬として与えられるものであるからして、
利益が生み出せないことは、社会に貢献していないことになる――松下幸之助」という言葉には、
企業を取り巻く環境の繁栄なくして企業の繁栄がないという原始的な意義があります。
今日の企業には他社との競争、ステークホルダーへのコミットの観点から、CSR(企業の社会的責任)
として、すでに取り組みを導入されている企業様も多くあるでしょう。
どんなに小さな支援でもかまいませんので、当事務所を通じて、難病ALSを支援するCSRメソッドを
考えてみませんか。