離職防止支援

●防止したい離職とは

現在・将来のキーパーソンが離職してしまうことは、組織の命運を分ける事態を招きかねません。 希望ある起業、能力適正に準じた転職など、すべての離職が悪ということはありえませんが、 中には企業責任として「防ぎたい離職」もあります。共通していえることは、労働者の人格や ライフワークバランスを尊重し、丁寧に改善策を打ち出すことで防止する可能性があります。 ・介護・育児出産といった生活環境の変化による離職 ・病気、メンタル、負傷による離職 ・教育不足、スキル停滞が招くミスマッチの離職 ・ハラスメント対策の不備による離職 ・担当者の離職によって後任者の負担増加による連鎖的な離職

●離職防止と働き方改革の関係

働き方改革は、適切な労働時間で働き、ほどよく休暇を取得することで仕事に対する社員の 意識やモチベーションを高め、企業全体としての生産性を向上させ、収益の拡大ひいては 企業の成長・発展につなげる国の指針です。働き方改革の背景には「労働力不足に備える」 という本質があり、その実質的な取り組みは「離職防止」と密接に結びついています。

●離職防止の対策をはじめる

(1)情報収集(2)毎年助成金の活用を検討してみる(3)目に見えない離職理由にも注目する

ネットには多くの情報がございます。まず、社員の過去の離職履歴を調べ、ひとつひとつ該当する離職について情報を集めましょう。

毎年、厚生労働省から助成金が公示されます。 助成金は、前年の雇用問題をもとに国が政策として打ち出したものですので、ブラックボックスになりがちな自社の雇用管理が 「時流」に妥当性があるかという一種の教科書になります。もちろん助成金ですので目標を達成することで費用が助成されますが、 まず検討すること自体に大変な意味があります。人事労務の正しい指標にするには十分よいものですので、ご検討ください。 また会社都合退職者がいる際、受けられない助成金もありますので、戒めにもなります。

助成金一覧

目に見えない離職理由とは、介護や傷病のように原因が人事まで上がってこない離職です。 「正当な評価をしてもらえない」「賃金が低い」「スキルアップができない」といった仕事 する上で誰しもが多かれ少なかれ経験する不満が挙げられます。 この場合、人事評価制度、賃金制度、社員教育制度に検討余地がないか模索することが重要になります。 特に社員教育は然るべき時期に適切に行っておかなければならないため、重要課題となるでしょう。 社員が「この仕事は自分に向いてないかも」と考える理由の一つに教育不足があります。 もともとその職種に適性があり、かつ高いポテンシャルを持っていても、単純な知識の未取得に より強いミスマッチ感を生んでしまい、やりがいを見出す前に離職してしまうためです。 これは新入社員だけでなく、ベテラン社員が昇進、配置転換した後にも起こり得ると考えられます。 社員教育は、コスト面を考えた際、単純な費用増ではなく投資という性質が強いこと、全社員を巻き込んで 制度設計を整えるよりも取り組みやすいこと、訓練系助成金が豊富にあることなどから、検討しやすいでしょう。

社員訓練